マジックの世界の入り方
私自身もそうですが、基本からでは無く、難しい角度から手品を始める人が増えているような気がします。
最初は何から始めていいのか分からないから、ある程度は仕方ないのですが、最近は情報が溢れ過ぎているために、ビックリすることが多いです。
例えば、パスは知っているのにダブルカットを知らなかったり、アンビシャスカードは知っているのにキーカードロケーションを知らなかったりします。
慣れてない人がよく錯覚するのが、高いビデオやDVDを買うとすごい手品を教えてくれると思うことです。
最近は、ネットやマジックショップでビデオやDVDなどが売っていますが、そのほとんどは新しい技法やマジックなので、“基本”では無い方法を教えています。
なので、基本を覚えた上で見ると、新しい方法が紹介されているので、楽しめると思います。
新しいものが“すごい!”と思ってしまいますが、そうではありません。
慣れていない人が、“すごい!”と思うものは、違うところにあるのです。
基本は地味かも知れませんが、とても大事なところです。
木で考えると、基本とは“根”になります。
根があるから木になり葉が茂り、実がつくのです。
根のない木はありません。
根のない木は、すぐに枯れます。
もし枯れないとしたら、それは中身のない“造木”に過ぎません。
そこで、私なりに考えて、“マジックの世界の入り方”を書きたいと思います。
1組のカードと1冊の本から始めて下さい。
カードは、よくマジシャンが使っているバイシクル。
本は、少し高いですが、東京堂出版の“カードマジック辞典”を買ってください。
同じ東京堂出版から“カードマジック入門辞典”がありますが、この本は技術をあまり使わない、原理を利用した手品が多く載っています。
なので、始めようと思っている人には、少し刺激が足りないかも知れないと思い、あえて技法の載っているカードマジック辞典の方を勧めます。
手品の種類も充実してるので、読み応えがあると思います。
あとは、どこかで仲間を見つけて下さい。
そして互いに情報交換をしながら、楽しく根を張って下さい。
これはあくまで“極私的意見”なので、参考までに。